【zero88】新製品 DMX / RDM スプリッター splitter8のフィックスモードについて
- 2021.02.15
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こんにちは、ライヒーです。
今回はzero88から発売されたDMX / RDM スプリッターsplitter8の、弊社で扱っている他のスプリッターには無い特徴的な機能を紹介したいと思います。
splitter8
splitter8は、1インプット8アウトプットのRDM対応のスプリッターです。
定価12万円と、そこまで無茶苦茶高くはないですね?
機能はスプリットモードとフィックスモード(DMXデータ修正機能)があります。
スプリットモードは1系統の入力をそのまま8個のDMXアウトプットへスルーアウトする通常の使い方です。
入力は完全にアイソレートされていています。
フィックスモード
フィックスモードは本体にあるSplit⇔FixのスイッチをFix側に入れます。
フィックスモードにする事により、いわゆるDMX512互換性の問題で煽りが生じているシステムを解決する為に設計されています。
これによって通常のスプリット機能に併せて、信号の諸問題を解決し得るスプリッターとして機能させる事ができます。
フィックスモードを有効にすると、完全に準拠していないDMXデータをsplitter8側で破棄し、現場システム内にある問題が発生しているフィクスチャーに対して動作する可能性が高い平均的なDMX値へ修正していきます。
フィックスモード時はsplitter8ではRDMも破棄しています。
フィックスモードによるDMX修正値は下記の値です。
フィックスモードDMX修正値
・Break
56μs~1000μsの範囲で受け250μsで出力
・MaB
5μs~1000μsの範囲で受け30μsで出力
・MbB
0μs~1000μsの範囲で受け30μsで出力
・0以外の全てのスタートコードパケットを除外
・チャンネル数1~512を受け入れ、512として出力
・23ms~1000msまでの更新周期を受け30msで出力
DMXインプット
DMX入力はDMX出力と主電源のアースから完全にアイソレートされています。
これにより電圧事故から保護されています。入力はどの出力にも電気的に接続されていません。
DMXアウトプット
各出力は独立してバッファーしているので最大32台のDMXデバイスを駆動する事ができます。
未使用の出力をターミネートする必要はありません。
DMXスルー機能
本体にスルーアウトを備えていて他の機器との接続できます。この機能が必要ない場合は、終端をターミネートする必要があります。
LEDインジケーター
この製品はフロントに2つのLEDインジケーターを備えています。
信号にエラーが生じているか、DMXのみを受信しているのか、RDMも一緒に受信しているのか一目瞭然でわかる為便利です。
LEDインジケーターはPowerとDateに分かれています。
Power
インジケーターの色
緑:電源オン
赤(スプリッターモードの時):データエラーが検出されている
赤(フィックスモードの時):データ修正が行われている
Date
インジケーターの色
不点灯:データを受信していない
緑:DMXとRDMを受信
黄色:DMXのみを受信
背面パネル
弊社扱いの他のスプリッターと比べると値段が高いですが付加価値の高い機能が搭載されたsplitter8。是非試してみて下さい。
イースペック株式会社東京営業所勤務。主にVari-LiteやStrand製品のソフトウェア情報や使い方などを発信しています。
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