ラインアレイスピーカーのシステムチューニングについて~2~
皆様こんにちは。寒さが和らいできた今日この頃、油断していたら風邪をひいてしまった、かのぴーです。
それでは前回に引き続き、ラインアレイスピーカーのシステムチューニング時に気を付けたいことを幾つかご紹介いたします。
前回の記事はこちら
ラインアレイスピーカーのシステムチューニングについて~1~
アレイ全体の形状に対するEQ補正
アレイ全体の物理的形状もまた、音響特性に大きな影響を与えます。スムーズな周波数特性に調整するためには、この点も考慮してDSP等のEQで補正する必要があります。
図Aでは、①のアレイ(やや角度がついている状態)に対して、
②は、全て角度0°(フラット)のアレイのため、中域 (約630 Hz – 2 KHz) がよりブーストされるので、その点に補正をする必要があります。
③は、①より角度のついたアレイのため、中域 (約630 Hz – 2 KHz) がよりカットされるので、その点に補正をする必要があります。
サブウーファーの位置に対する時間補正
サブウーファーをアレイと物理的に同位置に配置するのが理想的ですが、これが常に可能であるとは限りません。サブウーファーとアレイを物理的に位置合わせできない状況では、DSP等でディレイを使用する必要があります。
気温15°Cの環境下で、0.34 mごとに1msのディレイを掛ければ許容できる結果が得られます。
図Bでは、サブウーファーがアレイより、
・0.34m後方にあれば、アレイに1msのディレイを掛ける。(左側)
・0.34m前方にあれば、サブウーファーに1msのディレイを掛ける。(右側)
という事が示されています。
仮に、アレイから1m離れてサブウーファーが設置されている状況ならば、約2.94msのディレイとなりますね。
短いですが、今回は以上になります。
引き続きマスク・手洗い・うがい等、感染症対策を怠らずにお仕事を回して行きましょう!
ご質問やお問い合わせ等ありましたら、お気軽に弊社営業部までお問い合わせくださいませ。
音響機器担当。主にWharfedale ProやALCONS AUDIO製品について投稿します。
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